Take it easy.

えすあいあー



【あるべき論・べき論】理想論者が面倒くさい時の対応方針を考えた

個人的な考え。

社会人になってそれなりの月日が流れましたが、学生時代にはまず会わなかったタイプの

「ありえんやろコイツ・・・」

みたいな人間に出会う可能性が飛躍的に上がった気がします。


まぁ1つの会社といっても

  • いろんな部署の人間がいて
  • やってることもそれぞれ違うし
  • 考えも違う

なので、お互いの利益やら何やらがぶつかる機会もそれなりに多いからなのかと。


でも思う。それは周り見えてなさすぎだろう・・という人がやっぱいる。
そしてやっかい。まともに相手してたら仕事が全く進まないどころか無駄に課題を増やされることもある。

そんな人への対応を考えてみた。

あるべき論者(理想論者)


そのやっかいな人を理想論者(あるべき論者)と言います。
とにかく自分の理想やあるべき姿のみを見ていて、この状態になんとしてもすべき!と主張するような人です。


例えばあなたが以下のようなシステム開発のPMをやろうとしています。

  • 本案件は戦略的投資と位置づけられた案件で、ちょっと赤字になりそう。
  • 赤字覚悟だけど従業員を大事にする会社。人はそれなりに入れるので品質と納期目標はそんなに厳しくない。
  • 一応今回の案件が成功したら関連案件の受注が見えている状態。
  • 内容的に面白味はないが、新規顧客の獲得にはつながりそう


お客さんはこんな人です。

  • お金がない。ランニングコストはあまりかけたくない。でもいいものは欲しい。
  • 現在手と紙で作業してるので電子化されるだけでもうれしい。
  • 今回モデル的にとある店舗へシステム導入と運用を行い、調子よさそうだったら他店舗にも導入したい
  • とりあえずJava - oracle - tomcat - Unixサーバーでシステム組んでいいよって合意を取ろうとしてる(今時とか言わないでね)
  • 社内では上記システム構成での運用実績や開発における知見がそれなりにあって、新規リスク等はほとんどない


こんな時に理想論者は以下のような主張をしてきます。

  • 今時こんな言語で開発するのはありえない!
  • 予算が足りない、客に費用請求すべき。できない営業は無能。
  • リスクを取ってでも新規技術を使って開発すべき!

等の具体性、現実的な可能性に欠ける感じのアツいやつを・・


ほぼ文句。改善提案を行ってくれる人は全然いいんだけど、現実が見えておらずとにかく自分の思いだけを吐いてくださいます。
(他の部署で開発した汎用モジュール持ってきとくねとかここは過去の設計流用できそうだねとか提案くださる人は神)

他の例で言うとなんだ・・

戦争反対!応戦含めて絶対にやってはいけない!

とは言うけどもじゃあそれ防ぐためにどうすんのって聞いたら

話し合いで解決すべき!!

とか言う感じの人。


いや、そりゃそうだけどそれだけじゃ無理だろ現実見ろよ


って言いたくなる。


でまぁ例えばこういう人と仕事をしなければならない場合の対応をいろいろ考えてはみた。

STEP1:自分の考えを振り返る

まずこれ。一応、一方的に相手が間違ってる!と決めつけるのではなく前提条件等々を一回整理して、自分はこれこれこういう理由でこの方法を取ろうとしている。

と、理屈があるかどうかを見直す。

これは割と大事。不思議と年配の人になるとこれができない割合が高い。

STEP2:まず理解してもらう


相手が無知で今回案件の予算や技術だけ見て発狂しているような場合は、

  • 何故こうした案件になってしまったか
  • あくまでもこれは今回限り
  • 今後はこういう予定
  • 君の意見も分からなくはないので、徐々に改善していくつもり(ここポイント)

という旨を話します。分別分かる大人であれば、ここである程度沈静化するはず。しない場合や悪意を持ってしまっている場合はもう無視してもいい。

一度沈静化しても他に問題が発生した時にギャーギャー言ってはくるだろうけど、一応彼らなりに何かをよくしようと思っているのであれば話をしたほうがいい。


ただまぁ言っても分かってもらえない場合もある。
こういう人は0か1かの極端な議論しかできないタイプでかなり重症。


STEP3:言ったことを発言者にやらせてみる


体感だけど理想論者って自分が実際にやる立場におらず下から吠えてくる割合が高い。
(自分でできる人は周りをきちんと説得した上で実際にやっちゃったりする、確固たる意志と行動力を持った人なので)


可能であればそういう人に実際にやらせてみればいい。


言っといてなんだけど私は怖くてできない。
発言者本人の覚悟、責任感、実力が足りず中途半端に終わるか何も進まず終わる未来しか見えない。

STEP4:無視する


相手の自省を促すため。

あまりやりたくないけど時には聞く耳持たない態度も有効。

ここまでくると割とイエローカードだけど。

STEP5:チェンジ!

  • 前提や周囲の状況含めて話をしたが全く理解してもらえない。しようともしない。
  • 当初から主張を変えない。改善案レベルにまで落とし込めない。実行力もない。説得力もない。

並行線です。入れ替えましょう。
きっとその人に向いた職場があるはず。

お互いきっと平和になります。

振り返り


書きながら自分もこうなってないかなとか思いながらだったけど、どの職場にもこういう人はいるのではないかと思う。

大抵責任ある立場につくか業務経験の蓄積に伴い減っていくもんなんだけど年配の人でもちょっと残ってしまっている感はある。

理想自体は悪くない。最終的にはあるべき形に持っていくべき。
ただ今何故こうなっているのかを理解せずあるべき言ってても周りからの賛同は得られません。


ただ、

  • 現在の状況等を踏まえて
  • 具体的な実行策等を考えた上で周りを説得し
  • 自ら率先して一気に理想の状態に持っていくよう行動する

ということができるのであればそれは優秀な人なので、割と紙一重なのかもしれない。
なので、できればうまくやっていきたいとは思ってる。



話は変わるけど「SIerはクソ」論者って割と理想論者寄りなので自分は苦手です。
(一部の主張だけは理解できるし嫌になるところもあるのは分かるけど、自分のいた環境の問題をさもSIer全体にすり替えて主張してるところがなんとも)


ちなみに自分はSTEP1~5まで全部やってしまった経験がある。
他人に言わせると対応が優しすぎるらしいけど、他の人がどんな対応をしているのか気になるなぁと思いました。