SIerで働いてそれなりになるけど、多少社内でもバースト案件というか炎上案件というか、失敗プロジェクトの話を聞く機会もある。
ましてやプロジェクトマネージャーという役職になると、多少分析めいたこともやるようになった(PMOとも言うね)
一般論だとか言われそうだけどこういう案件はヤバいってのをつらつらっと3パターンくらい書いてみようと思う。
見積りとか開始時点でやばいケース
まずこれ。
エンジニアやらPMやらいろんな立場の人に聞いても
「明らかに開発期間が短い」
「開発費用に対して機能が多い、難しい」
とかそういう意見が返ってくる案件。
理由は諸々あるんだけど
- (大抵お客様のご都合で)納期だけ決まってる
- (大抵お客様のご都合で)費用と絶対に必要なことだけ決まってる
ってパターンが多い。
こういうのごまかすために戦略的投資とか言い方をしてる会社も多い。
戦略的投資は結構なんだけど働く人には投資されずいつもの給料でほらがんばれ!
とか、やって当たり前ってのが日本企業の古き良き伝統ですはい。
なんでこういうの受けちゃうんだろうねホント。
回避策は分からない。
要件が曖昧なまま顧客承認通っちゃったケース
次これ。
まぁ要件定義やら設計やら進めて、顧客承認通っていざ開発となったものの、
何気に一部機能の仕様や入出力のフォーマットがあいまいだったり、
「よろしくやっといて!」
的な形で悪い意味で責任を持っちゃってるケース。
そのまま顧客テストに差し掛かった時に高い確率で炎上します。
「なんか違う」
とか言われて手戻りの嵐が吹くことうけあいです。
回避策は早めに内部レビューを行い、実装時に詰まる点はないか等を洗い出したうえで顧客側に見せることです。
SIerってフェーズ区切って契約してるとこもあって、設計延長とかなったら嫌がる人も多いけど、このまま開発したらもっとやばいことを早期に上位層に伝えるなりしてまず味方を増やしたほうがいい。
無駄金作って変なもの持ってこられてもお互い嫌ですよね?
前例がない、初物開発になるケース
技術的に難しいところとか他社でも導入事例が無いとか、新技術使った開発とかに当たるケース。
こういう、うまくいかなかった時に解決策が無い(調べても事例が無い、知ってる人もいない等)の場合は本当に自分たちでなんとかしないといけなくなるんですが、
大抵こういうの受ける時って
- 例によって顧客側が納期と予算だけ決めちゃってる(そしてそれを受ける営業がいる)
- しかも何作ればいいかは具体的に落とし込めていない。機能要件の一部が定義されてるくらい。開発側へ丸投げ。
- そもそも新技術だから顧客側も開発側も社内に有識者など少ない
みたいなパターンが多い。ほとんど研究開発に近いような。。
この場合要件定義や開発における責任をほとんど被る羽目になるのでなおさらタチが悪い・・
新技術というと聞こえは良く花形なイメージもあるかもしれないけど実際は泥臭いです。
勉強になるというメリットもあるけど、下手に経験したら中途半端な理解でも今度は社内から有識者として扱われて引っ張りだこ
→激務スパイラル!!
というデメリットの嵐に巻き込まれます。
回避策は・・体と心を壊す前に理解ある上司へ申し出るか、戦略案件だと言うなら精鋭を連れてくるように頼むかそういう人のやりくりの話になると思う。