Take it easy.

SIerの話を中心に気になったこと等書いていくつもり。



SIerランキングの信憑性と会社の実力の簡単な見分け方。

SIerランキングっていうものがある。

例えば以下。

SI業界総合ランキング 2017年度版(全企業リンク付き) – IT企業ランキング便り


2chとかによく張られてるやつ。



だけど、このランキングって

  • 何をもってSランなのか、何ができればAランなのか、そもそも定義が無い
  • そしてそれを誰がどうやって決めてんのか分からん。主観じゃない?

・・となかなか謎な部分が多い。

Cランク!(但し基準はない)
みたいな感じにしか見えないよね。

こういうふわっとしたイメージのランキングって日本人的には好まれそうだし、
というか好まれてるのか取っつきやすいのか理由があるからこそ毎年作られているんだと思うのだけども、
就活生とかSIer受けるんであればAランクって何だよとか疑問を持ってほしい。


だけど就活生とかは会社選びの判断基準が乏しい状態にあって、疑問を持たずこういうの参考にしちゃう人もいると思う。

っていうか自分受けるとこ決める際の参考にしてたわ
と思い、自分自身SIerと呼ばれる業界で働いてそれなりの期間も経ったのでこのランキングって信憑性あんの?
簡単に実力測る方法無いの?と思い見分け方がないか考えてみた。

信憑性について

SとかAとかランク自体の付け方について考えてみた。
といっても考えたというほどのものでもない。
パッと見会社の売上規模、知名度あたりで並べていってるようにしか見えないです僕には。
少なくとも指標が1つではないと思う。

で、このランク自体が合ってるのかという点について。
これはランクが上であればある程業界大手か意味であれば、概ね合ってる気がする。


・・ただここで終わると記事として微妙なので、SIerとしてどうなのか?っていう見分け方を1つご提示します。

SIerとしてどうなのか」ってのは業務範囲だったり年収だったりブラック度だったりいろいろ見分ける指標が1つあるのでそれをご紹介。


SIerの実力の見分け方

ちょっとした情報を調べる力と割り算ができれば見分けることができます。

かなりざっくりとした指標にはなるんだけど、
1人当たりの売上を求めればいいです。
計算式は以下。

売上高÷従業員数


業界の感覚という言い方で申し訳ないが、
大体1500万以下 ・・・ほとんど実装・テストメイン。下請けプログラマ。自分は入らない。
2000万以下 ・・・設計もやってるのかなぁ
3000万以下 ・・・一応PMがいたり、コンサル領域にも手を出してるんだろうなと。入るならここ以上にしたい。
5000万以下 ・・・基本1次受け。PMがいたりコンサルがいたり企画にも手出してたり割いいサービスを持ってる

という感覚です。
主観ですが3000万くらいからいい会社なのかなって思ってます。


良いっていうのは

  • 給与、福利厚生
  • 働き方への配慮
  • キャリア形成

等従業員目線でのメリットが大きい会社である可能性が高いということ。

何故かって?だって売上立ってんだから。

1人当たり売上1000万の会社で年収1000万欲しいって言っても・・ねぇ。って話。

無い袖は振れないのですよ。

1人当たりの売上が高いということの意味


以前、このへんで見積の話を書いたけども、
www.chococranky.com


SIerってのは基本商売の軸は人月見積形式の人売りビジネス。
PM1ヵ月300万円、SEは200万円~みたいな。

これをシステム開発に必要な工数(人月)に掛けて開発費として見込んで発注いただくのが一般的。

こういうビジネスをやっている以上、1人あたりの単価が高いほうが会社の売上も当然高くなる。
(まぁ単に高いと受注率等にも影響するけど)

ただ、ポッと出の会社がうちの社員は単価300万です!っつっても見向きもされない。
信用がないから。

1人あたりの売上が高い = 高単価で人を売れているという会社でもあるので、
こうした会社は高単価であることを裏付けるための理由が多くある。例えば、

  • 過去大規模システムの刷新に何度も成功してる
  • 研修体制を充実させている(なので社員のスキルも高い)
  • 特定の企業との付き合いが長く、業務知識も深い
  • 1人あたりの実力が高い

等々。

後は体制上の理由として

  • 高単価職種(主にコンサル、プロジェクトマネージャ)の割合が高い

とかね。良いかどうかは置いておいて、日本のIT企業のキャリアパスや単価は下記のようにコンサル等の職種を頂点に有象無象のプログラマという関係が成り立っているから。
コンサル>PM>SE>プログラマ

で、単価が高いということは給与も高くなる傾向にある。
単価50万の人間に月給50万払う企業は無い。給与以外にも間接費等々いろいろかかってるから。

だからコンサルは一般的には給料高いしプログラマIT土方とか言われちゃうわけ。


または、直外比(直社員1人に対して付く協力会社の人数)や外注比率が高い会社は売上が高い。
これはSIerだけじゃなくて建設系でもよくある話だと思うけど、SE200万かかりますよと言っておいて、
150万円でやってくれる人いませんかーというアレです。50万円は大抵管理コストという名目で消えます。
※実際に管理コストってバカにならないので丸投げというわけではない。丸投げすると管理義務責任等々問われたら終わるので

話が逸れました。

まぁコンサルファームとかでもないのに売上が極端に高い(5000万~)場合は直外比が高いと見てもいいと思う。
パッケージビジネスやってる会社も稀に高くなるけど、それはちょっと置いといてください。


見分けてみた

とりあえずランキングの中からSIer事業を専門にやってる会社を各ランクからピックアップして計算してみた。
SI事業を専門にやってる会社に限定した理由は、
このランキングって外資Oracle)とかベンダー(NEC)とか入ってるもんだからその辺は半分除外して考えないといけないけどめんどい。
この会社って人月商売じゃないビジネスもがっつり入ってんだもん。SIer専業じゃねぇし土俵が違う。


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平均年収は年収ラボさんからデータ集めさせて頂きました。
http://nensyu-labo.com/

赤字部分が指標。
まぁ完全比例ではないけどもうちょっとデータ細かく取ればランキングと1人当たり売上に正の相関が見えるかも。

以下適当にピックアップ。


NTTデータ

連結社員数多すぎ。ちょっと異常値として扱いたくなるレベル。
データ子会社とかほとんど開発メインの会社だろうから、単体で見ればもうちょっと上がるかもね。
逆にデータ子会社の場合単価は低いはず。

伊藤忠テクノソリューションズ

やたら売上高いけど直外比どうなってるんだろう。
野村総研より単価高いという話は聞いたことがないから、人月の枠を超えるビジネスも持ってるんだろうか。



といった感じ。
上記は個人的な分析でしかないけど、推理できるし疑問のネタにはなる。
こういうの面接なんかで聞いてみてもいいかもしれない。


まとめ

  • 1人当たりの売上が高い会社は高単価職(コンサル、PM等)の割合が高い、または割のいいビジネスを持っている会社。
  • 低い会社は低単価職(プログラマ、単純作業系)の割合が高い。

ただ、これらの会社が「いい会社」かどうかはもう少し分析が必要。
まぁ平均年収とか労働時間なんかは口コミサイトとか見ればいいんじゃない。

平均年収から分析できることは1つあって、年収が上がれば所得税率も跳ね上がるので、中途半端に高い会社は逆に微妙。(年収だけ見ればね)

累進課税を考慮した年収設定をしてくれている会社もあるし、福利厚生とか本社所在地(間接費の高さ)とかも込みで考えないと
総合的なインセンティブは見えてこないので、そういう視点で口コミ調査すると捗るかもね。


まぁ1人あたり売上を年収が超えることは絶対ないことは想像容易いと思う。
富士ソフトに勤めてて年収1500万もらおうとしても可能性は非常に低いだろうと。。

よく言われる年収1000万以上って目標であれば、ここにあるBランク以上の会社に入らないと可能性が薄い。

とまぁいろいろ書いたけどSIerは平均給与それなりに高いほうだし、年収1千万とかになると税率も跳ね上がるから労働時間に見合った収入を得られればベストだね。

年収以外にも、

  • 事業所の数と場所
  • 手を出してる分野
  • 財務系情報(売上伸びてるかとか有利子負債の額とか自己資本比率とか)

を見れば、海外転勤があるかどうかとか、潰れたり買収されるリスクの高さ、等々会社のポテンシャルも見えるし自分のキャリア形成のイメージも沸くかも。


そんな感じでした。



※こんな記事も後々書いてみました。
www.chococranky.com