Take it easy.

SIerの話を中心に気になったこと等書いていくつもり。



一昔前の携帯電話開発がブラック職場でデスマーチ率が高かった理由

一昔前は(今もかもしれんけど)IT業界は総じてブラックとか、4Kだとかデスマーチばっかって言われてた。
特に携帯電話開発の職場の悪いうわさはネット、書籍、知人などいろんなとこから聞こえてきていて、当時は理由はよく掴んでいなかったけど、とりあえずヤバいんだなと思い避けようとはしてた。

で、まぁなんでそんなヤバいヤバいって言われてたのか。
例えば今後ブラック企業を見極める時の参考になるか(ならんかも)と思ったので、1回考えを整理してみる。

以下ブラックにつながった要素と考察。

携帯(ガラケー)は当時かなりのスパンで新機種を各社発売していた

当時はソニー富士通NECSHARP東芝等各社電機メーカーがこぞって携帯開発に勤しんでおりました。
当時携帯電話ってのは幅広い年代に爆発的に普及していってたような状態。とにかく業界のパイが大きくなることが見込まれていたし、そこから打ちだせるビジネスもいろいろ可能性があった。
で、かなりのスパンで新機種を発売していたのにも理由があって、

  • ソフトウェア、ハードウェア技術が進歩し、できることも日進月歩で増えていってたから
  • とにかく競争が激しく、他社に負けない新しく高性能な機種を作ることは各社の課題だった

(余談だけど2001年当時SONYが発売したメモリースティック同梱、MP3プレイヤーと一体型の携帯電話はなかなかすごかったと思う。)


でまぁ短いスパンで携帯電話作るってことは、ハードに載せるソフトウェアも当然短工期で開発する必要があります。

短工期=時間がないということなので、
設計を見直す時間も、念入りにテストする時間もないような状態であったと推測されます。
そんな状態だけど品質だけは高くなければなりません。
発売した携帯電話がバグだらけだと、次が売れなくなるからです。

それに、バグはなくても当時はまだユーザのITリテラシーも今みたいに高くない時代だったので、主な購買層だった主婦や中高生が感覚的にでも

「なんかこの会社の携帯ショボい」

と思えば次はないのです。

時間はないけど品質は高いものが必要。そんな時従来の日本型の会社はどうするか。
徹夜残業してでも納期だけは間にあわせる
という経営判断トップダウンで入り、デスマーチの誕生と相成りました。

機種に載せるミドルだとかファームウェアだとかは各社独自仕様

んで次はこれ。実際に開発現場や細かい中身を見たことはないけど、当時は共通のAPIを作って売るとかそういう発想はなく、とにかく各社横並びで独自のOSやファームウェアを開発してたっぽい。

生産性の向上って何すかそれって感じ。
ただ開発末期になると普通ノウハウの蓄積もあって、開発効率は各社上がっていくはずなんだけど、外注をコンペ形式で入れ替えてたという話もあり、大失敗したのかと。

しまいにはどんどん各社携帯開発からは手を引き出す始末。


最終的にはビジネス自体が割に合わなくなり、独自仕様を極めた日本型携帯電話はガラパゴス諸島に揶揄されたガラパゴスケータイ(通称ガラケー)と呼ばれるようになりました。

携帯自体も必要な人にはほとんど行き渡り、結局真新しいことはあまりできないままの閉塞感漂う携帯業界に、突如スマートフォンが殴り込み。
カメラ画素数とかハードスペックは各社こぞって追求してたけど、そんなマニアな数値普通の人は見ないということに気づかないマーケティングセンスの無さも拍車をかけました。


そして2010年ごろのiPhoneの爆発的普及からはじまったスマートフォンに駆逐されおしまい。

結局スマホとの違いってミドルから含めたソフト面の部分が非常に大きいんだけど、最後までガラケーのソフト面が進化していないように見えたのは残念だった。
電池の持ちだけはすさまじい技術があったぶん特に。

でも外注に発注する

携帯のOSとかってコア技術だと思うんだけど、これを自社プロパーメンバーで開発せずに外注入れてた会社も割とあった模様。
しかも開発はコンペ形式だったとか。

誰が金出して毒入りの飯食うかみたいなコンペ。

開発先がコロコロ変わるもんだからノウハウの蓄積と伝承も難しく、さらに外注使うくらいだから開発費も抑えようとしてたはず。

金ない、時間ない、品質だけ高いもの欲しい

だとそりゃもう自爆しますって。。

と今は当然のように考えつくけど学生時代は疑問に思わなかった次第です。

おわりに

まぁ全ては上位層のプロジェクトマネジメントの失敗に尽きるんだけど、現代においてもやたらトップの声が強く、無茶なノルマ達成を要求される(基本的に個々人の気合いでカバー)という会社は未だに残っているので、そんな会社は避けましょう。

今度見分け方を書いて見ます。


※当記事は後でソース貼り付ける等して見直すかもしれません。